TOHOKU IGNITION 2017 DAY2 学生特派員レポート

Date :
2017.10.18
Place :
3331 Arts Chiyoda:101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14
Event Summary :
東北から始まる次世代まちづくり
〜答えはない。未来の地域を今つくる、東北のチャレンジャー〜
今、東北地方では、地域の様々な状況にあわせた新しいまちづくりがいたるところで始まっています。
今回は、福島県南相馬市小高地区の和田さん、宮城県仙台市の本郷さん、岩手県釜石市の石井さんと、
東北の次世代まちづくりを代表する3名の方々をゲストとしてお招きします。
3名のゲストをモデレートするのは、東日本大震災の津波でほぼ全てが流されて、0から町を再建している女川町でリーダーとなり、様々な仕掛けを行なっているアスヘノキボウ、代表の小松さんです。
今回登壇する3名が関わっている地域は、状況も課題も皆バラバラであり、まちづくりの対象としている範囲や手法も様々です。
しかし、3名に共通しているところは、リスクを取ってチャレンジしているところ。
3名+1名のチャレンジャーが、どのような経緯でチャレンジを行なったのか、これからどのようなまち・仕事・ライフスタイルを作っていこうとしているのか?
3名のゲストとモデレーターの話を聞きながら、今後の東北はどのような地域を目指すのか、ぜひ、一緒に考えてみませんか?
また、当日はTOHOKU IGNITION サポーターズに関して、いくかの情報提供も行います。
2拠点居住や2枚目の名刺作りのきっかけに、活用して頂ければ嬉しく思います。

TOHOKU IGNITION 2017では、仙台・東北在住の学生に往復の交通費をお支払いして、本イベントに「学生特派員」として参加していただきます。

普段、身近で聞いている東北の起業家の話や、当たり前に過ごしている東北の生活について改めて東京で聞くことで、新しい気づきがうまれることを期待しています。

東北の起業家の話を東京で聞き、学生特派員は「何を感じ」・「何を考えたのか」こちらでレポートを掲載いたします。

【10/18 TOHOKU IGNITION DAY2 レポート】

こんにちは!

東北大学経済学部3年の山田 剛です。

僕は生まれも育ちも宮城県仙台市なので、青春時代の全てを東北の地に捧げてきたことになります。

このように書くと、「東北大好き熱血漢」のように見えますよね?

否!全くもって否です!実は僕、 “超・東京志向人間” なんです。よく「東北はアツい」「これから東北は伸びる」などと耳にしますが…

「いや絶対東京の方が楽しいだろお!!」と常々考えています。

加えて意識も低い。「ぴーでぃーしーえー…?」といった具合です。手の施しようがないですね、我ながら。

そんな場違いof場違いな僕が、TOHOKU IGNITIONに学生特派員として参加してきました。学生特派員、かっこいい響きです。

東北の旬な起業家の方々がパネルディスカッションをするこのイベント。参加する前は「東京様の御前で東北の良さを語る意味とはこれいかに…?」と訝しんでおりました。

が!

実際に参加してみた今、胸中を吐露するとすれば、

「あれ…?東北ちょっと楽しそうかも…」

です。

「いや待て!サクラだろ!」という声が聞こえてきそうですが、違います。

本心です。

なぜこのように思ったか、「チャンス」と「ヒト」の観点から説明したいと思います。

(東京の方がかっこいいと思っている僕のような人も是非読んでみてください!)

(1)チャンス

東北はビジネスの宝庫

「課題先進地」と表現されることもある東北。課題先進地ってネーミングひどくないですか?「先進地」をこんなにシニカルに使われるとは…。

しかし、起業家の皆さんは全く違った捉え方をしていました。

原発問題を抱える福島県で活躍する和田さんは、避難区域を「現代日本唯一にして最後のフロンティア」と表現していました。どうですかこのネーミング。ドヤ顔で叫んで回りたいですよね。

震災で全てを失った地だからこそ、いくらでもニーズが眠っている。ビジネスの種はニーズがあってこそ芽吹きますから、まさにチャンスの宝庫なわけです。

(株式会社エクスブレイン代表取締役 和田さん)

一方、仙台でコーヒーフェスなど多くのイベントを企画している本郷さんは、「自分が欲しい暮らしをビジネス化」しているのだと言います。

自分が求める生活をビジネスにできるって本当に素敵なことです。仙台の住みやすさは、21年間過ごしてきて僕も実感していますが、あと一歩刺激が欲しいなと感じることもしばしば。

多くの仙台人が感じているその「かゆいところ」に、本郷さんは自ら手を伸ばしていらっしゃるということですね。

(GUILD 本郷さん)

いずれにしても、大都会・東京ではできないことだと思います。

「余白」が多い

先程の話と通ずるところがありますが、誰でも活動に関わることができる「余白」が東北には多くあります。

人手不足という面もあるとは思いますが、それ以上に「多くの人を巻き込んでやっていこう」という気概が強くあるように感じました。

岩手県釜石市の市役所職員である石井さんは、公務員の立場から地域の活性化に取り組んでいます。資金源が税金であるなど制約も多いですが、その発信力や影響力は公的機関だからこそ。

官民が連携する余地が東北にあるおかげで、両者のシナジーと社会へのインパクトは飛躍的に大きくなるのではないでしょうか。

(岩手県釜石市職員 石井さん)

一方で、僕たちのような学生も地方創生に関われる機会が多くあります。本郷さんの企画するようなフェスに出店したり、長期インターンをしたり。僕の周りにもそういった友人がたくさんいますし、学生を受け入れる懐の深さはさすが東北といったところですね。

(2)ヒト

起業家はやっぱりかっこいい

特筆せずとも伝わっていると思うので多くは語りませんが、やはり起業家の皆さんはかっこいいです。

明確な自分の軸を持っていて、それを形にするビジネスモデルを持っていて、それを進め続ける熱量も持っています。

僕は割りと冷めた人間ではありますが、かなり熱せられました。東北の起業家ってすごいんだなあ。

東北愛

やはりその熱量も東北が好きだという共通する思いから来るものなのでしょう。

東北には東北を愛する人が多い。

当たり前のことかもしれませんが、震災を経験したことでその気持ちが強まった人も多いはず。東北出身者でなくとも、東北に魅せられて関わっている人たちもたくさんいますしね。

今や日本のどこよりも絆は深いように思います。

そういった人たちが集まって何か巻き起こそうというのですから、東北は絶対に面白くなる。必然です!

(パネルディスカッションの様子)

(3)まとめ

いかがでしたでしょうか!

「モノとカネ」は東京に及ばないが、「ヒトとチャンス」は圧倒的に東北。そんな気にさせてくれたイベントでした。

東京に行きたいボーイや冷めきったガールも、一度東北のことを知る機会を持ってほしいと思います。(もちろんボーイ&ガールじゃない方も!)

僕も東京に出たい気持ちは消えていませんが、東北に戻ってくるという選択肢が急浮上しました。なんだかんだ東北はいいところです。

今後も「東北だからできること」を増やしていけば、もっともっと魅力的な地方になりますね。

期待!